お墓豆知識

関西霊園情報局のお墓のコラム

これから寺院墓地に求められること

関西にあるお寺のご住職より、相談の電話をいただきました。

「一般墓地でお墓を建てたいという人が最近は皆無で、空いている墓地が10か所くらいあるのだけど、何か良いアイデアはありませんか?」というご相談でした。

少子化の中では、多くの寺院様が同様の心配をされているのではないかと思います。

ご住職も、アイデアを持っておられるようで、色々な要望をお聞かせいただきました。

「墓石の代わりに好みの木を植えて墓標にするのはどうだろうか?」

「墓石の代わりに、かわいいお地蔵様を建てるお墓はどうだろうか?」

まったくの空き地の状態から始めるのであれば好評を得るかもしれませんが、周囲には既存の墓石が並んでいます。

墓地全体の景観を考えた時に、統一感を損なうリスクは大きいのではないかと思いました。

昨今のお墓の選ばれ方は?

一般的なお墓が悪くて、樹木葬や永代供養墓や合祀墓が良いというようなことはありません。

墓地使用者のニーズに合ったお墓が選ばれてきました。

昔)寺院境内墓地・共同墓地 → 公園墓地

寺院の境内墓地や周辺住民が管理する共同墓地しかなかった頃には、公園墓地の登場が一躍脚光を浴びた時代もありました。

公園墓地では、一般墓地のみの募集でしたが、明るく清潔な環境を打ち出したことから、たくさんの方々からの支持を集めました。

関西でも人気のあるところは年間200件以上のご成約がございました。

この時代では、寺院境内墓地と公園墓地とを比較する方が多く、お墓を造る場所での選択がされていました。

今)公園墓地 → 永代供養墓・樹木葬

少子化の時代を迎えて、子々孫々の継承が必要な一般墓地では、お墓の維持が難しい家庭が増えてきました。

そこで、必ずしも継承手続きを必要としないお墓として、永代供養墓や樹木葬などの永代管理のお墓が支持されるようになりました。

まずは、各家庭にあったお墓の種類を選んでから、環境や交通の便などを考慮して場所を決める方が増えてきました。

このように、時代の流れとともに墓地使用者様のニーズに沿った取り組みをしている霊園が支持されてきたといえます。

昨今のお墓参りのスタイルは?

昭和の中頃~後半は

自宅の近所にお墓がある場合では、高頻度にお一人でお墓参りにお越しの方が多く、この頃には核家族が一般的になりつつあり、お盆には家族そろってのお参りが目立ちました。

平成以降は

自宅近くにお墓を確保するのが難しくなり、お参りにはお一人でお越しの方や、運転可能な家族と二人でお参りにお越しの方が目立つようになりました。

遠方に住む家族も、ご子息だけが一人でお越しになるなど少人数でのお墓参りが目立ちます。

これからのお墓の在り方を考える

現在では、お墓に納骨を検討されている方は、寺院や公園墓地などの理由でお墓を選んでいない人が多いことがわかります。

まずは、どのようなお墓が自分達にふさわしいのかを決めてから墓地探しをされる方が多いのが現状です。

交通至便な場所にある寺院は、山林エリアに多い公園墓地に比べて有利だといえます。

では何故、寺院境内にある一般墓地が不人気かといいますと、外観などが理由ではありません。

お墓が維持される「使用規定・管理規定」が少子化の時代に合っていないことが直接の原因といえます。

一番のネックは、墓地使用者が定期的に支払う義務がある墓地管理料と、墓じまいへの不安だといえます。

少子化以前では、長男がいるから安心という風潮がありました。

少子化で一人っ子同士の結婚が増えてきますと、両家の両親の面倒を見る子供への負担は大幅に増えてしまいます。

今後は「長男=一人っ子」が増える傾向にあることから、子供への負担軽減を重視することは自然の流れといえます。

また、お客様は寺院にお墓を守っていただくつもりで、墓地の申し込みをされてきたと思います。

このような現状でのニーズを考えますと、お客様が求める一般墓のニーズが浮かんできます。

  1. 先々に墓地管理料の支払いがないお墓

  2. 子孫が絶えた時には、お寺が墓じまいをしてくれるお墓

1については、永代管理料を設けて管理料を前納していただける工夫が可能です。

2については、最後の方が埋葬されて〇〇年後に、お寺が墓じまいをする条項を追記することで可能だと思います。

永代管理料については、「年間管理料×50年分」が一般的といわれていて、50年で管理を満了するところもあります。

墓じまいについては、先に墓じまい費用を預かることで、期間が満了した際に墓じまいを進めることが可能かと思われます。

少子化の時代でも安心して建てていただけるお墓を考え、お寺独自の供養を盛り込むなど、公園墓地では難しいことも取り入れることができるのではないかと思います。

既存の檀家さんも悩んでいます

境内墓地に沢山のお墓が建つお寺では、檀家さんの中にも少子化によるお墓の心配をされている方が大勢おられるのではないかと思います。

先ほど紹介した「これからの一般墓の在り方」についての取り組みは、新規受付の方だけでなく檀家さんにも応用していただけます。

ご住職の中には、これらの問題を少しでも先送りされたいとお考えの方もおられるかもしれませんが、ご相談があった時にはすぐにお答えできる仕組みは整えておく方が賢明ではないでしょうか。

寺院墓地に求められるものは?

昨今のお墓参りのスタイルは?」で紹介しましたが、最近はお一人でお参りになる方が増えています。

わざわざ遠くから一人で来て、お墓参りだけして帰るというのは、何となく侘しく感じられている方もおられるかも知れません。

もしも、お一人でお参りされている方を見つけたら、立ち話もよいと思いますが、5分程度の短いお経でもよいので、墓前回向をお願いしたく思います。

お墓を守ってもらっているという安心感が増すとともに、各家で抱えている供養に関する問題点を相談されることもあろうかと思います。

お寺にお墓を持ちたいと考えている方は、いつも守っていただいているという安心感と、いつでも相談できるという安心感の両方を期待されているのではないかと思います。

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