お墓豆知識

関西霊園情報局 お墓のコラム

お墓にまつわる終活について

私が終活という言葉を初めて聞いてた時は、死に備えた身辺整理?という印象を持ちました。

その後に、終活についての話を聞く機会がありましたが、徐々に印象も変わってきました。

最近では、終活は何となくダイエットに似ているような印象を持っています。

ダイエットは、ただ痩せるだけが目的ではなく、「活発になる」「前向きになる」「社交的になる」「自分が好きになる」など、「よりよく生きる」が目標ではないかと思っています。

正しい知識を持たずに無理な食事制限をしてしまうと、体を壊したり体力がなくなったりして、「よりよく生きる」という目標からは遠ざかってしまします。

身辺整理だけを目的に進めた終活では、「自分自身もお荷物なのではないか?」という気持ちが芽生える危険をはらんでいます。

実は、父の晩年を思い出しながら本項を書いています。

入院中の父から唐突に「あまりお金を残してやれなかった」と、言われたことがありました。

病院に着替えを持って行ったのですが、突然の言葉に「お金って?急に何の話??」と戸惑いました。

父が死を意識して人生を振り返った時に、このような心境になってしまったのかも知れません。

私としては「お金をいくら残せたかなんて考えてほしくなかった」という気持ちでした。

皆さんには、いつまでも明るいおじいちゃんとおばあちゃん、いつまでも優しいおじいちゃんやおばあちゃんを目標に、終活を始めていただきたく思います。

財産としてのお墓について

石材店では、生前にお墓を建てるお客様に「お墓は財産ではございませんので、生前建墓は相続税の節税につながります。」という説明をよく行っています。

お墓や仏壇は相続をする際には財産としてみなされませんので、お墓の承継は財産相続とは別に考える必要があります。

例えば相続放棄をするケースであっても墓地の使用権を放棄したことにはなりません。

霊園や寺院墓地など一般的な墓地の場合は、墓地使用者(名義人)は責任をもって後継者に引き継ぐか、どうしても引き継げない場合は墓地の返還手続きが必要で墓石を撤去し更地に戻します。

昔からの先祖代々のお墓が、家族の所有地に建っている場合では、お墓参りや墓石の掃除を後継者が引き継ぐかを相談しておいてください。

また、将来に自分達が亡くなった場合の埋葬する場所を確認しておくことも重要です。

郷里に先祖のお墓がある人の場合

ご先祖様のお墓を引き続き使用する場合

ご先祖様のお墓を後継者に引き継がれる方は、墓地管理者の所在や、墓地を使用する上での規程、墓地を維持するのに必要なことをお墓関係のファイルにまとめておくことをおすすめします。

ご自身がお墓の購入をされた場合は、墓石の補修や戒名などの追加彫刻が必要な時のために、墓石店との契約書や担当者の名刺などを一緒にファイルしておくと、引き継ぎを受けた人は助かると思います。

昔は土葬でしたので、古い墓石の中には納骨できる構造になっていないものもあり、ひどく傾いている墓石もあります。

後継者の負担軽減をお考えの方は、お墓参りの際には、以前に納骨をした時の記憶をたどりながら墓石をよく観察しておいてください。

墓じまいをされる場合

墓石の中に、ご先祖様の遺骨が残っているか?残っていないか?で、手続きは違います。

遺骨が残っている場合は、お墓のある地域の役場で改葬許可申請をしていただく必要があります。

改葬許可申請や、お坊さんによる墓石の魂抜きについては、「墓じまいの手順ついて」で紹介していますので、そちらを参考にしてください。

もともと納骨をしていない墓石や遺骨が残っていないお墓の場合は、改葬許可申請は不要です。

ただし、遺骨が残っている?いない?の判断は微妙なところがあります。

遺骨が残っていないように感じた場合での改葬許可申請については、墓地管理者とよく相談をしてください。

墓石の撤去工事を進める場合、墓地によっては指定石材店にしか工事の依頼をできないところもあります。

石材店などの施工業者については、墓地管理者に確認をしてください。

墓じまいを計画するにあたって

墓石を撤去し無縁墓地しないことで、他人に迷惑をかけることを避けることが出来ます。

ただし、ご先祖様との縁が切れるわけではありません。

墓じまいは、親族の同意のもとで進めますので時間をかけた相談が必要な場合が多いものです。

あまり結論を急がずに「ご先祖様を敬う最善の方法」を、家族や親族と十分に話し合うことが重要です。

これから墓所の確保を考えている方は

墓じまいをする人が多い反面、終活をされている方の中にはお墓をお探しの方も大勢おられます。

最近では、お墓には少子化や核家族化の時代を考慮した色々なタイプがあります。

まずは、どのようなお墓があるかを知る必要があります。

墓地の種類と特徴」で、代表的なお墓のタイプを紹介しています。

終活中の方が希望するお墓の特徴(参考例)

  1. 初期費用が安いお墓。

  2. 維持費が必要ない、または安いお墓。

  3. 子孫が絶えた場合も墓じまいの心配をしなくてもよいお墓。

  4. 定期的な枯れ花の回収など、誰かに見ていてもらえる環境のお墓。

  5. 交通アクセスが良い、敷地内の高低差が少ないお墓。

最近では、家族への負担を少しでも軽減できるお墓を皆さん希望されています。

遺骨があり埋葬場所をお探しの場合

まずは埋葬の時期ですが、特に決まりはありません。

詳しくは「お墓を建てる時期について」をご参照ください。

新しく墓所の確保をお考えの方は、先々に家族がその墓所を一緒に使用するかどうかが、墓所選びの大きなポイントになります。

家族のお墓や夫婦のお墓としての墓所をお探しの場合は、墓所に埋葬できる人数の確認が必要です。

生前にお墓の確保をお考えの場合

こちらも、「お墓を建てる時期について」で紹介していますが、どなたと一緒に入るお墓なのかが、お墓選びのポイントになります。

最近流行の都市型樹木葬墓地には、個人墓・夫婦墓が多くみられます。

家族墓をお探しの方は、使用期間が長期になるため、お墓の使用期限に関する規程や承継に関する規程を確認しておくことが大事です。

終活中に生前墓の確保を検討中の方に人気なのは

  1. 基本は家族墓だが、承継が途絶えても長期間撤去されないお墓。

  2. 基本は夫婦墓だが、必要時に制限なく埋葬人数を追加できるお墓。

維持費が不要で、必要時には墓地管理者が墓じまいを行うお墓が増えていますが、中でも上記の①~②の条件の墓所が人気です。

まとめ

終活(お墓編)として、お墓にまつわる終活をまとめてみました。

終活での検討ポイントは、ご先祖様のお墓のこと、これから自分たちが入るお墓のことに集約されると思います。

皆様が終活されるにあたっての参考にしていただければ幸いです。

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